「ゴミ屋敷」「汚部屋」「もったいないが口癖」「片付けられない症候群」といった言葉を、最近メディアなどでよく見聞きします。
報道番組などでも特集を組まれています。
事故物件の多くはごみ屋敷化している事が多く、弊社の取り扱う物件でも高齢者の一人暮らしでセルフネグレクトと言った状況はよくあります。
まず日本人の高齢者は戦後を経験されています。戦後まもなく高度成長期に突入しますが、それまでの間は物が無い時代です。その時代を経験されている方は物を捨てられない世代なのです。その世代の方が高齢になられて、足腰の自由がきかなくなると「もったいない」の意識からため込んだ不用品がたくさんある上に、ごみ捨てが困難になり、洗濯も回数が減ります。使い終わった食器の片付けも困難になるでしょう。
お部屋が汚れてしまっては身内や友達を部屋に招きたく無くなります。
さらに症状が進むと外出も他人との接触も拒み、知らず知らずのうちに引きこもるようになりセルフネグレクト状態になっていきます。
そうなってしまうと自分の手で片付けるのは不可能です。
そんな中、自治体が動き出してる地域も多くありますが、なかなか歯止めがかからないのが現状です。
本人も負い目を感じているからこそ、第三者との接触を拒むようになっていきます。
セルフネグレクト状態にならないように、身内の方が気にかけてあげることが一番だと思います。
現状、受け入れ人数の問題等で老人ホームや高齢者住宅と言った施設に入れるのは高齢者の一部です。
ましてや、生活保護を受けている高齢者は自分で生活をしなければなりません。
私も昔何かで読んで意識が変わった事があります。
実家に帰るのが盆暮れ正月の10日間で、親があと20年生きたとします。
「10日×20年で200日」そうです、約半年分しか会うことができません。
同居やスープの冷めない距離は難しくても一週間に一度、二週間に一度電話で親御さんの声を聞いてみてはいかがでしょうか。
実家に帰った時に気をつけて頂きたいのは以下のポイントです。
・家の前や室内にごみが散乱している
・汚れた衣類を着用している
・認知症なのに自己意識が無く、介護サービスを拒否している
・重度のけがを負っている
・夫婦のどちらかが他界してしまい、心に大きな喪失感を感じている
・もともと物を捨てれない
このような症状がありましたら頻繁に出向いてあげる。電話をしてあげるなど、心のケアをしてあげてください。